マクラーレンMCL36の発表モデルを分析する
フロントウイング
ハース同様、メインプレーンは2番目のフラップに取り付けられている。
発表会場のマシンとSNSに投稿された画像では、フロントウイングはかなり異なっていた。翼端板付近でのフラップの幅(突貫作業の跡らしき様子)、ノーズ付近でのフラップの幅、ノーズ先端の孔などだ。
サイドポッド・エンジンカバー
サイドポッドは絞り込む様子が見られない。ハースのように後部を絞るわけでもなく、アストンマーティンのように下部を絞るわけでもない、昨年のレッドブルから比べるとかなり肥満的だ。
エンジンカバーは、直線的にリアへ伸びている。メルセデスPU勢に見られるふくらみを避けるためか。
アストンマーティンに見られた多量の冷却口に対して、マクラーレンはリア開口部のみで冷却を賄おうという考えかもしれない。
サイドポッド上部に小さなふくらみが存在する。冷却システムの一部が飛び出しているものとみられる。
ベンチュリトンネル
ベンチュリトンネルの入り口に縦のフィンはないため、この部分はまだ隠しているとみられる。テストを待ちたい。
サスペンション
フロントサスペンションは異彩にもプルロッドを採用した。空力的には優れているが、整備性の悪さなどからこれまで敬遠されてきた。
リアにはプッシュロッドを採用した。マクラーレンは独自のギアボックスを持っており、メルセデスとは異なるサスペンション構造を採れる。
リアウイング
リアウイングのステー(支柱)を一本にした。昨年までは2本だった。
その他
その他と言えど、見逃せないパーツが多い。
コックピット周辺、ミラーとハロの付け根部分に、それぞれフィンが存在する。後方への気流を整えていそうだ。
唯一この段階で、ブレーキカバーの後方下部に小さな空力部品を取り付けてきた。タイヤの乱流を軽減する目的だろうか?