F1第7戦モナコGPのマシンアップデート情報(ショウ&テル)
2022年のF1は、早くも1/3を消化しかかっている。7戦目はカレンダー低速で最大の伝統をもつモナコGPだ。
最速マシンに見合わないタイトなコースを、チームはどう攻略するのか。前戦スペインGPよりさらにダウンフォースを要求する週末に持ち込まれたアップデートを紹介していく。
タイトなモンテカルロということで、多くのチームがステアリングのロックtoロック(最大切れ角)を変更してきている。その説明の文言はなるべく忠実に訳したので、そこにも注目してほしい。
レッドブル
- ステアリング
シーズンの中で最もタイトな「ローズヘアピン」に合わせ、ステアリングジオメトリを変更しロックtoロック(最大きれ角)を適切にした。
- フロントの空力部品
フロントタイヤ周辺のボディーワークを変更した。ブレーキ冷却性能を向上させるため。
フェラーリ
「ショウ&テル」にアップデートは報告されていない。
が、レッドブル同様、サスペンションジオメトリを変更しロックtoロックが変更されているとの報道がある。タイヤの切れ角はいつもより+4度されているという。
メルセデス
- フロントウィング
フロントウィングのエンドプレートの外側の下部の曲率を変更した。特定のエリアの働きを向上させるため。
- フロントブレーキ
フロントブレーキのドラムに大きな冷却排気口を設けた。高い気温と冷却のヒマがないモナコに対応するため。
マクラーレン
- ステアリング
ステアリングジオメトリを調整した。コーナリング寄与率が大きいモナコに合わせたもの。
- リアの空力部品
リアブレーキの排熱口を大きくした。理由は他チーム同様。
- 冷却ルーバー
2種類のサイドポッドの冷却ルーバーを用意した。冷却とエアロダイナミクスのトレードオフを考慮したもの。
- サイドミラー
サイドミラーのステーを変更した。狭いモナコのため、視界を向上させるため。
アルファロメオ
アップデートは報告されていない。
アルピーヌ
- ステアリング
ステアリングアームを短くし、ロックtoロックが増加している。理由は他チーム同様だ。
アルファタウリ
- ステアリング
サスペンションのレイアウトを変更し、ロックtoロックが増加している。理由は他チーム同様。
ハース
- ステアリング
既存のサスペンション部品に柔軟性を加えたり、シャシーのサイドシールやブレーキダクトを変更してロックtoロックを増加させた。
アストンマーティン
アップデートは報告されていない。
ウィリアムズ
- ステアリング
他チーム同様、ロックtoロックが増加している(説明には、ハンドルとタイヤの切れ角から得られることを増やした、とある)。
- フロントブレーキ
フロントブレーキの冷却用のインレットとアウトレット両方を変更し、内部の冷却経路も改善した。理由は他チーム同様。