第1戦バーレーンGPのアップデート情報
ついに2022年のF1選手権が開幕した。それと同時に、チームはさらなるマシンアップデートを持ち込んできた。
チームはどう進化させて開幕を迎えるのだろうか?
「ショウ&テル」で正式に明かされたアップデートたち
今シーズンからは、アップデートが明確になる試みがなされた。それがいわゆる「ショウ&テル」だ。
チームは、FP1の前までにFIAに今GPのマシンアップデート情報を説明した文書を提出する義務が課された。そして、その文書は各メディアへ公開された。(この他、FP1前、予選後のマシン展示、説明がある)これが、「ショウ&テル」の概要だ。
海外メディア「The Race」は、このアップデート文書の概要を公開した。それを参考に、バーレーンテスト以降の各チームのアップデートのみを抜粋してみる。
メルセデス
「リアタイヤ前のフロア端の形状」と「角度調整がなされたフロア前端のフェンス」を持ち込んだ。
また、リアの「Cake tin(カップケーキの型)」といわれる、おそらくブレーキ周辺の空力パーツの微調整もしたという。
マクラーレン
まずはフロントブレーキのダクト。そして、かねてより予定されていたサイドポッド上の開口部、フロア下の垂直フィンが導入された。
アルピーヌ
このチームは、サイドポッド、リアウイング、そしてフロア端をアップデートしたと記した。
アストンマーティン
気流改善を狙ってハロの付け根にウイングレット。冷却性向上のためにサイドポッド入口下部の孤を緩やかに、そしてフロアのフェンスを短くしたという。
ウィリアムズ
異なるガーニーフラップをフロントウイングへ導入。
アルファロメオ
サイドポッドの上の開口部を変更し、加えて冷却能力向上を狙ってフロントブレーキダクトをアップデートしたという。
また、シャシー脇とフロアの間の「Packer」、振動吸収のゴムを変更したという。この目的は不明。
ハース
ポーパシング防止のために、フロアにステーを追加した。
画像で見てみよう
一部のアップデートは画像で明らかになった。紹介していこう。
マクラーレンのブレーキダクト。テスト2回目からフロントブレーキの冷却に苦しんでおり、従来のカーボン製から金属製のダクトに変更したようだ。
金属製の方がもちろん、放熱性には優れている。しかし重量の点では大きなデメリットがある。
ただ、金曜日は気温が低かったため、FP1前夜にいままでのカーボン製のものに戻したようだ。
アルピーヌのサイドポッド。画像1枚目が新しいもので、2枚目はオコンのマシンが破損し、古いものへと修復したものだ。
古いものはなだらかに後ろへ下がっているのに対し、新しいものは平坦な面が多く、急激に下がっている。おおよそフェラーリの考え方に似ていると言えるだろう。
マシン後部、ビームウィングやリアウィングへの気流を改善することが狙いだろう。
アストンマーティンのウイングレット。見づらいが、ハロの付け根、SentinelOneの「One」の上につけられている。
やはり、リアへの気流をコントロールしようとしているのだろう。
ウィリアムズのフロントウイングのガーニーフラップ。これでダウンフォース量を増やすことができる。
ハースのフロアに導入されたステー(画像調整有)。
ポーパシングへの対処法として、今週末の直前に合法化されたこのステー。今までメルセデスやフェラーリが使ってきたが、ハースも導入した。