ハースVF-22の発表モデルを分析する

ハースVF-22の発表モデルを分析する

2022年のF1が始動した。先陣を切って、ハースの「VF-22」が公開されたのだ。

嬉しいことに、プレシーズンテストまで3週間あるにもかかわらず、ハースが公開したものはハリボテではなかった。ハース代表が「実際のマシンとは異なる。初期段階のモデルだ。」としているが、完全なショーモデルではない。開発の跡はそこかしこに見られる。

2022年のハースの開発はどのように進んでいるのか?分析していこう。

フェラーリPUの努力

これは前年のVF-21(赤部)と発表モデルのサイドポッド~エンジンカバーを比較した画像だ。

注目すべきは「コークボトル」と呼ばれるサイドポッド後端からのラインだ。明らかに絞り込まれている。

これは、フェラーリPUの開発具合が著しいことを意味している。E10の燃料への適応をしつつ、冷却系のレイアウトをコンパクトにすることに成功したのだ。

この開発はリアウイングの作用に大きく貢献するだろう。

フロントサスペンション

フロントサスペンションには注目が集まった。パーツを共有するフェラーリがプッシュロッド形式を選択するとのうわさがあったからだ。

かくして、ハースがプッシュロッドサスを備えており、この噂が真実だったことを裏付けたと言える。

しかし、このような話がある。フロントサスペンションのロッド類が極めて水平であり、プッシュロッドの車体側の位置も正しいポジションには見えないことから、本当のプルロッド形式のものを隠しているというのだ。可能性はわずかだが。

フロア入口

2022年マシンの最も特徴的なエリアは、サイドポッドの下部分、フロア下への入り口部分だ。ダウンフォースの大部分が作られるようになるフロアが大きな口を開けており、また、昨年までの複雑なバージボードが消え去っている。

VF-22にもその部分が存在する。予想モデルと違うのは、入口の高さが場所によって大きく異なること。そして、外側には入口が存在しないことだ。タイヤ後方の乱流を避けるためだと思われる。

このエリアは、チームごとの考え方が分かれそうな場所だ。ハースだってこのままではないだろう。

フロントウイング、ノーズ

フロントウイングはそれぞれのフラップがかなり大きく、角度がついている。ただ、一番上のフラップの調整機構が見られず、これは実際のものとは異なると思われる。

ただし、ノーズはかなり実際に近いかもしれない。ウイング前端までは伸びておらず、先端の下に隙間を持たせたデザインだ。

少しづつだが2022年の状況が見えてきた。次は9日のレッドブルだ。


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