2022年F1マシンの重量規制が緩和、しかし懸念も?
知っての通り、2022年からF1のレギュレーションはまた大きく変更される。主に空力や足回りの変更だ。
しかし、新シーズン開幕まであと3ヶ月余りあり、そのレギュレーションはいまだに小変更がある。
12月21日に改訂版がFIAから発行され、そこではマシンの最低重量が変更された。以前より3kg増え、795kg(燃料の重さを除く)になった。
なぜさらに増加したのか?
新レギュレーションの初期において、最低重量は790kgだった。これが792kgになり、今回で795kgまで段階的に増加された。
これは各チームの要望を反映したものと思われる。
以前にこのサイトで触れたが、大きくなるF1マシンに対して、多くのチームはこの最低重量でも軽すぎると考えている。しかも今はコスト制限もあり、最低重量に近づけることがさらに難儀なことになっている。軽量化のために高価な材料、技術を使いたいが、コストキャップによってそれが使えないのだ。
その声を反映した改定だと思われる。チームにとってはうれしいことだ。
重量増加でクラッシュの懸念が増す
一方で重量増加は、インシデント時の安全性の懸念を生みだす。
接触や故障が発生したとき、マシンはバリアなどに激しく衝突する。その際のエネルギーはマシン重量に比例し、速度の2乗に比例する。
つまり、マシン重量が増えれば衝突時のエネルギーは比例的に増えるし、さらに重量増はスピードを落とすことを妨げ、その点でエネルギーは莫大に増加する。クラッシュがより危険になるのだ。
そうなれば重大インシデントは避けられない。2020年の最終戦に発生したロマン・グロージャンのクラッシュが再発するかもしれない。さらには今年シルバーストンで起きたタイトル争い同士の接触も、この重量ではマックス・フェルスタッペンが無事では済まないかもしれない。
もちろん、FIAはバリアやマシン安全基準を対応させてくるだろうが、それで完全に懸念が撤廃されるわけではない。予想外は起こりうるのだ。
来年、何も起こらないことを祈りたい。