メルセデスはラッセル獲得に必死だった

メルセデスはラッセル獲得に必死だった。

参考:planetf1(Mercedes snatched George Russell at the last minute with BMW also interested (planetf1.com)

メルセデスの期待の星、ジョージ・ラッセルが、ついにトップチームに昇格する。

F2参戦1年目でチャンピオンを勝ち取ったその才能に間違いはないだろう。現に、代役参戦となった2020年のサクヒールGPでは、ボッタスと遜色ないパフォーマンスを発揮している。

実力は認められていたが、ラッセルがこのチームに参加するまでは長かった。以前にウィリアムズでシートを失う可能性があったことを記事にしたが、2017年、GP3の時代にメルセデスジュニアへ参加するまでも、スムーズにはいかなかったようなのだ。

ラッセルはMotor Sport Magazine podcastに、2015年にF3に参戦する際、メルセデスからのオファーを断っていたことを明かしている。

「2015年の初めにトト(ウォルフ、メルセデス代表)と話をしたんだ。しかしその後、彼にこうメールをした。”話ができたこと、そしてアドバイスには感謝します。だけれども、僕はF3をカーリンかフォルクスワーゲンで走りたいと思います。そのほうが僕のキャリアにとっていいと思うから”、と。」

「一方で僕は、もし今メルセデスから離れていも、いいパフォーマンスをしていれば、彼らは興味を持ち続けてくれると考えていたんだ。思った通り、こう返信が来た。”君は間違った決定をしようとしていると思う。連絡は続けて、もう少し様子を見よう。”」

その後メルセデスは再度オファーをしたが、当時ラッセルはBMWからドイツツーリングカー選手権(DTM)へのオファーも受けていた。それは将来性もはっきりしていて、金銭的にも魅力的なオファーだった。しかし、F1チームであるメルセデスから脅しまがいの口述をされ、メルセデスジュニアに参加することとなったと話している。

「メルセデスからはっきりと告げられたんだ。もしBMWと契約したら、メルセデスという選択肢はなくなる、とね。我々は消え去るよ、と言われた。」

「当時僕は16歳だった。その年でかなりのお金(BMWとの契約金)をフイにしたんだ。かなりショックだった。突然すべてが変わった。(BMWのDTM)テストを受け、結果はかなり良かった。その話は3日後に無くなったんだ。」

「僕はF1チームとは一切連絡をとっていなかった。トトとの話し合いは好感触だったが、それが将来何になるかは全く確かではなかった。当時は断ったが、それは絶対に受け入れるべきことだった。突然メルセデスから連絡がきたが、彼らは全く具体的ではなかった。でも、それはつかまなければならないチャンスだったんだ。」

グレーなことをしてまでラッセルを獲得したメルセデス。その彼が実力を示し続けてくれている。メルセデスは最高にうれしいことだろう。